風邪について

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症状

  • 発熱
  • 咳(せき)
  • 痰(たん)
  • 鼻水
  • 鼻づまり
  • のどの痛み
  • 頭痛
  • など

小さいお子さんほどよく風邪を引きます。
「風邪」という名前は、正式な病名ではありません。かぜ症候群(Common Cold Syndrome)と言い、大きく分けて「ウイルス」と「細菌」の2種類があります。9割以上がウイルスによって起こるものですが、溶連菌などの細菌による風邪もあります。
風邪の原因となるウイルスは、なんと全部で200種類以上も存在しています。
そのため症状には多少の違いがあります。

風邪は急性上気道感染症の1つで、上気道(鼻からのどまで)の炎症により生じます。
のどの痛み、咳、鼻水、鼻づまりなどが「上気道炎症状」と言われ、通常3~7日程度で症状が回復し、長くても2週間程度で治っていきます。

症状別の対処法

実は風邪には、治療方法がありません。なぜなら風邪の9割はウイルスが原因で、そのウイルスには抗菌薬(抗生物質)は効かないからです。一時的に辛い症状を緩和することはできても、根本的に風邪を治せる薬はありません。
基本的には、家でしっかりと休息・栄養をとることが治療となります。

高熱が出てぐったりしているとき

熱でお子さんがぐったりしているときは、解熱剤を使用します。ただし体温計の数字ではなく「お子さんの状態」をしっかりと見極めてください。
ぐったりしている、眠れない、ごはんが食べられないなど、苦しそうな症状があるときには解熱剤は使っても大丈夫です。熱があっても元気に遊んでいるようなら、解熱剤は使わず様子を見てください。

のどの痛み・鼻のつまりで
苦しそうなとき

医師の指示に従い、お薬を服用してください。お薬で風邪を治すことはできませんが、炎症や鼻づまりなどの辛い症状を一時的にやわらげることはできます。また、特に冬場は湿度60%を目安に加湿器でお部屋を加湿すると良いでしょう。

「風邪」は耳鼻科?それとも小児科?

耳鼻科は「耳」「鼻」「のど」の専門家なので、風邪診療のスペシャリストです。もちろん、お子さんが受診しても問題ありません。

ただしぱっと見は風邪でも、実際には呼吸器に問題があり、喘息や肺炎・気管支炎を起こしていることがあります。こんな状態を見逃さず、しっかりと対応できるのは「小児科医」です。
専門的な治療になる場合には専門医につないでいきますので、お子さんの場合はまず「子どもの専門科」である小児科を受診していただければと思います。

おうちでの過ごし方

水分補給

十分に水分補給する

発熱しているときに、最も大切なのは「水分補給」です。熱で汗が出ると体内の水分・塩分が大量に失われ、脱水症になるおそれがあります。「一度にたくさん」ではなく、こまめに補給してください。湯冷ましや水のほか、市販されている「経口補水液」もオススメです。

安静

安静に過ごす

体力を消耗させないように、ゆったりと過ごさせてあげてください。ただし熱があっても元気な場合は、無理に寝かしつけなくてもかまいません。家の中で休息と栄養をとるように心がけてください。

お風呂

基本的にはお風呂は入ってOK

熱が37度台程度で、鼻水や咳が少し出ているくらいでしたら、お風呂は入っても大丈夫です。熱が高くてもいつも通り元気なときはシャワーで軽く汗を流してあげましょう。
ただし、高熱が続いていたり、元気がない場合はお風呂を控えてください。もし汗が不快なようなら、タオルで身体を拭く程度にとどめてください。

温めすぎ

身体の温めすぎには注意を!

昔は「身体を温めて汗をかけば熱が下がる 」と言われてきましたが、実はこれは間違いです。
乳幼児は汗をかく機能が未熟です。過剰に温めすぎると、熱がこもってしまい逆効果になってしまいます。風邪だからといって厚着させたり、毛布を足したりせず、普段と同じものを使用しましょう。熱の辛さを和らげるための一時的な処置として、冷却シートや氷枕、水枕などを使用してあげるのもいいでしょう。